戸隠昔語り
戸隠が文献にはじめて刻まれたのは平安時代。
その頃、戸隠がどういう存在であったか、
そして時代とともにどのように変わって行ったかをご紹介します。
戸隠が文献にはじめて刻まれたのは平安時代。
その頃、戸隠がどういう存在であったか、
そして時代とともにどのように変わって行ったかをご紹介します。
越後の上杉謙信、甲州の武田信玄、戦国の世にこの人ありと知られた両雄の国盗りの舞台として、いく度もの戦禍に遭った信濃の国。山深い戸隠もまた、この戦と無縁ではありませんでした。
有名な「川中島合戦」の前戦地帯となってしまった戸隠の寺院、神社、僧坊などは、武田軍によって破壊されるか、移転を余儀なくされたのでした。山伏たちは移転先の小川村に避難したり、上杉方を頼って越後へ逃れたりしたと推測されます。この後、30年にわたり戸隠は荒廃の一途をたどります。
再興されたのは太閤秀吉の時代。当地を治めた上杉景勝が朝鮮出兵から無事帰還した後、渡海前の安全祈願に熱心であった戸隠衆徒の願いに応え、再興を支援したと伝えられます。